企業ネットトップ



PCサイトはこちら

子どもに伝えるべき7つの言葉

2020年03月10日
Facebookに流れる記事の中には、とても共感するものが含まれています。
今回、ご紹介するのもその一つです。

子どもに伝えるべき七つの言葉
7 Things Every Child Needs To Hear 
詳細はこのリンクをご参照ください。
解説を加えながらご紹介してゆきます。

1. I love you. あなたを愛しているよ。
「あなたを大切に思っているよ」とは、人が安心して生きていくために必須のメッセージです。
人から愛される体験、他者から受け入れられている体験、承認されている体験です。

2. I’m proud of you. あなたを誇りに思うよ。
子どもを肯定すること、子どもをほめることです。
このメッセージにより、子どもは自己肯定感を育くむことができます。

以上は、思春期以前の子どもにとって重要なメッセージです。思春期以降も、大人になってからも、このように支えてくれる他者は絶対必要です。
思春期以降は、これに加えて次からのメッセージも重要になります。

3. I’m sorry. ごめんなさい。
親が全て正しい訳ではない。親も間違うこともあるということを伝えます。
子どもが幼いうちは親は絶対的な存在ですが、子どもが思春期を迎え、自我、つまり自分自身の確実性を育んでいくためには、親を相対化することが有用です。
100%と思い込んでいた親が、実はそうではないということを発見する中で、
親と離れた位置から自分自身の立ち位置を作れるようになります。

親、特に男親(父親)にとってこれを伝えるのは難しいものです。
「親も間違えることがある」というメッセージが親の権威の失墜につながるのではと心配します。特に自信のない親はそう考えます。
リーダーが自分の過ちを認めることはとても勇気のいることです。しかし、それによって部下は安心して、リーダーをより尊敬できます。

4. I forgive you. あなたを許すよ。
これは子どもが「ゴメンなさい」と自分の非を認め、親に伝えて来た時に返す言葉です。
自分の間違っている部分を親が認めることで、子どもは全か無か(100%の全面肯定か、0%の全面否定か)の二分法から抜け出し、等身大の自分を受け入れるようになります。

5. I’m listening. あなたの言うことを聴いているよ。
子どもが自分なりに考えた言い分を他者が受け止めてくれると、自分の考え・主張を発展させて自我の形成に繋がります。
子どもの言い分を受け止めることが大切で、それを同意するか否かはまた別の問題です。自分とは異なる意見でも構いません。とりあえず子どもの言い分を聴くことが大切です。
何も「聴いているよ」と意図して口に出さなくても、大人がちゃんと聴いてくれているか無視しているか、子どもはわかります。

相手の言っている事を表面的に理解するのは簡単ですが、それをちゃんと受け止めることは難しいものです。親自身の心が整理されていて、相手を受け入れるだけのスペースが心の中に必要です。自分自身の思いで心がいっぱいだと、相手の気持ちを受け取ることができません。

6. This is your responsibility. これはあなたの責任です。
今までは親がやってあげて責任をとっていた事柄について、親が手を引き子どもに責任を取らせます。親のエンジンから子どものエンジンに切り替えるための儀式です。
特に思春期には重要です。
親が責任を放棄するのではありません。
子どもの底力を信じて、子どもに任せます。
親が安心を保持し、子どもを信頼してれば問題なく出来るのですが、親が不安を抱えていると、頭ではわかっていても実行するのはとても困難です。
例えば、子どもの生活習慣、行動のけじめをつけることなどです。

子どもが朝起きるべき時間に起きること。学校に行くこと。PC・タブレット・スマホなどをやめるべき時間にやめること。
思春期までまでは親の管理下にあり親が責任を取っていた行動を、子どもの責任に譲渡します。当座はうまく責任を取れず、失敗するかもしれません。そのことによる不利益を被るかもしれません。そのような経験を学び取り、子どもは成長します。
親は先回りして心配せず、子どもが成功するまで、失敗を繰り返すことを見守りましょう。

7. You’ve got what it takes. あなたはそれを出来るよ。
「それを実行する力を持っている」ことを親が保証し、子どもに自信を与えます。
子どもにとって、困難なチャレンジを乗り越えられるのか確証も自信もありません。
躊躇するでしょう。
親が「君は力を持っている」と肯定してあげると、子どもは大きな力を得てチャレンジできます。その結果が成功か失敗かに関係なく、チャレンジ自体を
このような言葉がけ、信頼できる大人との関わりの中で、子どもは自己を肯定し、自分という自我を作り、親から自立し、前に進んでゆきます。

ーーーーー
上記7項目のうち、
赤字が「守る愛」。すなわち巣立つ前(思春期前)の子どもが守られた巣の中で自己の基盤を作るための言葉がけ、
青字が「放す愛」。すなわち思春期以降の子どもが巣から外の世界に飛び出すための言葉がけ
です。