2020年01月29日
1月13日に高山村で、
1月26日に大森で、
開催したグループSVの様子をお伝えします。
高山村では5名の方が参加しました。
大森では、7名の方が参加しました。内、2名が初めてのご参加です。また、3名がZoomによるオンライン参加でした。
参加者からのフィードバックをご紹介します。
高山村でのSV
長年のわだかまりがなくなりました。事例を提示してくれた方の感想です。
SVに提示する事例は現在進行形のケースでも、現在は関わっていない過去のケースでも構いません。いずれにせよ、提示する人が何らかの意味で「わだかまっている」ケースが出されます。「なるほど!」「ガッテン!」と、そのわだかまりを解きほぐすのがSVの魅力です。
改めて学校現場での臨床の限界や困難を感じました。積極的に動かれているSCの方、すごいな〜と思います。自分は慎重な方なので、SCによっても動きがだいぶ違うなと思いました。他の方の事例や支援者の動きをみて、自分の動き方を客観的に振り返ることができますね。
考えさせることの多いSVでした。ケースのこともですが、参加者としてどう発言するのが良いのかということも。グループSVに傍観者はいません。全ての参加者がお互いに関わり、発言し合うことがSVのプロセスです。自分の発言がSVシステムにどのような影響を与えるのかも考えられるようになるとグループSVが面白くなります。これも自己を客観視するプロセスですね。
自分の意見を聞いてもらったり、人の意見を聞ける場があるだけでもとても嬉しいと感じました。誰がクライエントか? 何のための支援か? 支援者としてどうあるべきか? 考えさせられました。大森でのSV
2回目の参加から事例を出させていただきました。参加されたみなさんからご意見や感想をいただき、自分のやってきたことに心強い後押しをいただけたように思います。システムズ・アプローチの面白さを改めて深く知ることができました。また事例を挙げてご意見いただけるように参加させてもらいたいです。事例を提示した方の感想です。SVは間違いを正すとか、知らなかったことを学ぶというスタンスよりも、エンパワーメント=自分のやってきたことに新たな肯定的意味づけを与えるスタンスを重視します。
家族療法の初心者ですが、システムズアプローチの考え方と、その威力のすごさを実感しました。理由を個別に求める以外の方法、とても刺激的でした。ありがとうございました。そうですね。今回はシステムズ・アプローチというキーワードが切り口になりました。しかし、いつもそうであるとは限りません。今回は提示者からこのキーワードが出てきたので、それを深める機会になりました。SVの「切り口」は私からあらかじめ用意されるものではなく、参加者の中から生まれてきます。ですから、SVの切り口や視点は、毎回変わります。
入門に適した書籍を教えてください。東 豊 (著)「新版 セラピストの技法:システムズアプローチをマスターする」日本評論社、2019年、、、家族療法の大御所、東(ひがし)さんの入門書です。20年前に書かれたものがバージョンアップされました。中野 真也, 吉川 悟 (著)「システムズアプローチ入門:人間関係を扱うアプローチのコミュニケーションの読み解き方」ナカニシヤ出版、2017年、、、新進気鋭の家族療法家であり、公認スーパーヴァイザーである中野さんの新書です。以上の二つは入門者向けに読みやすく書かれています。日本家族研究・家族療法学会 (編集)「家族療法テキストブック」金剛出版、2013年、、、もう少し深く、体系的に家族療法を学びたい方向けの分厚い本です。私も執筆者のひとりです。