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映画「万引き家族」

2018年07月12日
カンヌ映画祭で大賞をとった「万引き家族」をひとりで観に行きました。
涙腺爆発!
しかし、なぜ泣いたのか自分でもよくわかりませんでした。
半日経って振り返ると、多分、家族の本当の温かさに触れたからじゃないかなと思います。
でも、まだよくわからない。
もう一度、観に行きたいと思います。

私は、映画は趣味ではなく、話題作をたまに観に行く程度なので、映画の出来とかはよくわかりません。
映画から逆照射された、普段お会いする家族のことを考えていました。

みんな家族の温もりを求めているのだと思います。
家族はとても大切だから、お互いに求め合い、期待します。
それがうまく回れば、とても温かくなるのだけど、
うまく回らないと(機能しないと)、傷つけ合ってしまいます。
家族という執着や決まりや枠組みがあるから、家族は成り立つんだけど、同時に傷つけ合ってしまう。
みんな、
家族がいるおかげでとても幸せになり、
家族がいるおかげで、とても不幸にもなります。

むしろ、一から出直して作ったほうがやりやすいのかもしれません。
でもそれはありえない話。映画の世界の話です。残念ながら。

というようなことを、観た後で考えました。
もう一度観たら、もう少しマシな考えも出てくるかもしれません。

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というわけで、2日後にもう一度観ました。
二度目は泣けませんでした。そのかわり、なぜ一度目に泣いたのかがわかりました。
描かれている家族の不遇な境遇とかそういうものではありません。
人と人が、家族が、本当に繋がった瞬間に感動したのだと思います。
でも、それってうまく繋がっている時は見えないものです。
それが引き剥がれそうになった時、悲しみと共に、根底にある温かさに触れることが出来ます。それは、私自身の、そして私がお会いする多くの家族の経験に裏打ちされています。

また、役者さんたちの演技にも感動しました。一番は、やはりカンヌ映画祭の審査員も指摘していた、尋問を受けた信代が涙を流すシーンです。
「溢れ出る涙を無造作に広げた指で拭う仕草、にらみつける目つきからは、ただならぬ悲しみや怒りがひしひしと伝わってくる。」

その怒り・悲しみの根底には、純粋な愛があるんですよ。

<これは、二度目に見た後のメモ書きです>
家族はホントは繋がりたい。
でも親子の血の繋がりとか、夫婦の期待とかが先行しちゃうと、かえってうまく繋がらなくなっちゃう。いっそ、そういうのが無い方が純粋に上手く繋がる。

期待が上手く成就しないと傷つく。ムカついて相手も傷つけてしまう。
きずが古くなり落ち着いてくれば、傷に触れ合って、弱さで繋がれる。それは人間的な深い繋がり。でも傷が深く生々しいと、触れられると痛くて拒絶してしまう。繋がることができなくて、バラバラになっちやう。
家族って、そういうものなんだ。