先日行われた「父親の会」の様子を報告します。
参加者は7名でした。そのうちご夫婦でいらっしゃった方が2組いらっしゃいました。
前半は、私の方から「家族の温度(愛着)」についてお話ししました。
後半は、参加者の皆さんから質問をお受けしたり、お話ししたいことを自由に語り合いました。ふだんは語る機会の少ない、男の本音をみなさん語りました。
その一例を紹介します。
あるお父さんから「自分は父親としてうまく子どもに関わることが出来ない。」
と話されました。
本音を言えば、子どもがあまり好きでない。
子どもにどう話しかければよいのかわからない。
父親としての自信がない
というお話をしてくれました。
すると、別のお父さんがとてもホッとした表情で、
「それは、私も全く同じなんです。」
と話されました。
家族のために一生懸命子どもに関わったり、妻にも協力しようと努力しているのに、妻からはいつも、あなたはダメだと責められます。父親としての自信がないというのは全く同じで、私のほかにもそういうお父さんがいるということを知れたのが、今日、この会に参加した一番の収穫です、と話してくれました。
これは、とても良いやり取りでした。
「自信がない」と言えるのは、男性たちが、鎧を脱ぐことが出来た瞬間です。
どの人たちも、家族とても真剣に考え、努力しています。父親としての自信を持ちたいと願っています。
しかし、うまくいきません。弱さもあります。その弱さを家族の前では隠さねばなりません。男たちは、弱音を吐いてはいけないと言われてきました。それはとてもしんどいことです。
そのような、男性たちの本音を、参加した女性たちも交えて共有できました。
参加していた私としても、とてもホッとできる会でした。
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父親の会は、月に2回ほど不定期に開催されます。
詳しくは、
ウェブサイトのカレンダーをご覧ください。
週末(土日)、もしくはウイークデーの夜に開催しています。
毎回、2時間です。
また、
【男性のみ】の会と、
【女性もOK】の会を設けました。
その意図についてご説明します。
始めは男性のみが参加する会だけにしようと思いました。
その方が、男性のより深い本音に迫ることが出来ます。男性どうして、お互いを支え合うことが出来ます。妻やほかの女性の前では話しにくいこと、たとえば妻について、男性のセクシュアリティについて自由に語ります。本当は、そのようなことを夫婦間で話し合うべきなのかもしれません。しかし、なかなか話しにくいものです。男性同士でまず練習して、勇気を持ち帰り、夫婦で向き合うことが出来ます。
しかし、男性たちは気持ちについて語ることがとても苦手で、恐れています。
理屈(理性)を語ることは慣れています。問題なく語れます。
しかし、すじみちの通らない、同じことの繰り返し、感性を語ることができません。
社会(企業や公的な世界)は理性で成り立っています。
家族はお互いの愛情(感性)で成り立っています。
そのことは、理屈ではわかりますが、実際には家族のことを話したり、気持ちを話すことを避けようとします。
多くの男性は自らそのような場に出ようとしません。
まず、夫婦で参加して、妻が夫を連れてきてほしいと思います。
こちらに来てくれれば、ホッとする、良い体験を間違いなく得ることが出来ます。
あるいは、女性だけに「父親の会」に来てもらって、家族に関わろうとしない、このような場に来ようとしない男性をどう理解したらよいのか、どうやったらもっと関わってもらえるようになるのかということを見出します。
そのような意図から、男女共に参加できる「父親の会」を設定しました。